Topics
トピックス
2022/11/30
ギグワーカーは労働者 ウーバー配達員で初の法的判断
東京都労働委員会は25日、料理配達「ウーバーイーツ」の運営会社などに対し、配達員の労働組合と団体交渉に応じるよう命じた。
オンラインで単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」を労働組合法上の労働者とする法的判断は国内初。
ウーバー側は不服として再審査の申し立てを検討する。
海外でギグワーカー保護のルール整備が進む中、日本でも議論が活発になりそうだ。
配達員らでつくる労働組合「ウーバーイーツユニオン」は2019年、ウーバーイーツ事業を運営する日本法人に団体交渉を申し入れた。
ウーバー側は「労働組合法上の労働者でない」と団交を拒否したため組合側が20年、都労委に救済を申し立てていた。
ウーバー側は仕事の時間を選べ、配達を引き受けるかどうかに自由があることなどを理由に配達員は労働者ではないと主張してきた。
都労委は業務を受けるアプリの利用停止措置などがあることを重視。
配達員はウーバーの指揮監督下にあるとして労働者と認めた。
ウーバー側は判断を不服とし中央労働委員会への再審査申し立てなどの対応を検討する。
「今回の判断はフレキシブルで独立した働き方などを十分に考慮しないものだ」との談話を出した。
仮に裁判でも争われた場合、法的判断の確定まで数年かかる可能性もある。