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2023/11/01

トラックなければ飛行機で

北海道、物流危機を好機に
物流業界の「2024年問題」は北海道で深刻な懸念を生んでいる。
ただ十分に活用されていないインフラやアイデアを駆使すれば影響をやわらげることはできる。
各地で直面する構造課題にいち早く対応すれば、危機はチャンスに変わる可能性を秘める。
8月末、北海道岩見沢市の農業法人、岐阜コントラクターの倉庫ではトラックのコンテナに黒い粒状の菜種が直接注ぎ込まれていた。
積み込みを終えたトラックは苫小牧東港(北海道苫小牧市)に向かう。
コンテナはフェリーで関西まで運ばれ、再びトラックで製油工場へと輸送される。
国内で生産される菜種油の大半は、カナダなど海外産が原料だ。
近年は食の安全の観点などから国産菜種の需要が高まっていたが、これまでは非効率な輸送方法がネックになっていた。
海外から菜種を輸入する際は、コンテナに菜種を直接積むスタイルが一般的だ。
だが国内産はフレコンバッグと呼ばれる麻袋のような入れ物に詰めて輸送してきた。