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2024/06/20
スキマバイトのタイミーが上場発表 メルカリと競争激化
アルバイトの仲介アプリを手掛けるスタートアップのタイミー(東京・港)は21日、東京証券取引所への上場が承認されたと発表した。隙間時間を活用して働くスポットワーク市場の成長をけん引してきた先駆者だ。一方、足元ではメルカリなどの参入が相次ぎ、競争が激しくなっている。企業や働き手が安心して利用できる環境の整備も課題となる。
上場予定日は7月26日〜8月1日で、グロース市場に上場する。時価総額は最大1360億円を見込む。創業10年以内のスタートアップで時価総額(公開価格ベース)が1000億円を上回るのは、2021年9月に上場したクラウド監視カメラシステムのセーフィー以来となる。スタートアップ業界にとっては明るいニュースだ。
23年10月期の単独売上高は161億円、純利益は18億円だった。これまでの資金調達や事業の好調を受け、今回の上場では新株を発行せず、新たな資金調達は実施しない。サイバーエージェントなどの既存株主が株式を売り出し、利益を確定する。
タイミーは17年に立教大学の学生だった小川嶺社長が前身となる企業を創業し、18年にスポットワーク仲介のサービスを始めた。利用者は履歴書などを提出する手間が必要なく、数時間単位の求人に手軽に応募できる。求人を出す企業は雇用契約の電子化や給与の立て替えなどのサービスで労務作業を削減できる。
タイミーに出資している香港の投資ファンド、キーロック・キャピタル・マネジメントの内河俊輔シニアアドバイザーは「仕事が終わった後に、企業と働き手が相互に評価する仕組みを導入し、サービスの品質を高めている」と評価する。