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2023/08/07

ドラッグストア 

ドラッグストア業界で再編圧力が高まっている。
ツルハホールディングス(HD)、クスリのアオキホールディングスに対する「物言う株主」の提案は、それぞれ8月の株主総会で否決されたものの、創業家が「自主独立」路線を貫くハードルは上がってきた。
大量出店でぶつかり合う過当競争が続くなか、改めて注目されているのがイオンだ。ツルハ、アオキ両社にも出資している。
いったん再編の歯車が回れば、大手2社に集約された米国のような未来が訪れる可能性がある。
出資先同士も競合
東京都世田谷区の住宅街に足を運ぶと、いまのドラッグストア業界を象徴する競争の構図が見えてくる。
まずイオンが出資するチェーン同士の競合がある。
「ツルハドラッグ世田谷千歳台店」は、イオンが約13%出資する業界2位のツルハHDの運営だ。
北海道発祥ながら、すでに全国展開しており、都内にも多くの店をもつ。
そして同店から徒歩5〜6分ほどで「ウエルシア世田谷千歳台店」に着く。
展開するのは2014年にイオン子会社となり、連結売上高1兆1442億円(23年2月期)の業界トップに立つウエルシアホールディングスだ。
至近距離で顧客を奪い合う2店の売り場を比べると、イオンとの距離感が大きく異なることが浮かび上がる。