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2023/11/08

日本の配送に電動自転車 運転手不足に対応

米アマゾン・ドット・コムは17日、日本で商品の配送に電動アシスト自転車を使うと発表した。
ドライバー不足が懸念されるなか、自動車の運転免許を持たない人でも荷物を配達できるようにする。
日本で導入するのは後部にリヤカーが付いた自転車で、アマゾンの平均的な大きさの段ボールで50個に相当する荷物を運べる。
一部地域で試験的に数百台を運用しており、数年かけて全国に広げる。
同社は近年、日本で自社が管理する配送網を強化してきた。
物流拠点から配達先までの「ラストワンマイル」の輸送を中小企業や個人事業主に委託している。
従来は軽バンなど自動車を使うのが原則だった。
物流業界では労働時間規制の強化でトラック運転手が不足する「2024年問題」をはじめ人手不足が顕著になっている。
アマゾンは国内インターネット通販最大手で、宅配の個数も多い。
従来より幅広い労働力を取り込み、運び手を確保する。
同日公開したのはパナソニックホールディングス系が手がける電動アシスト自転車だ。
アマゾンが自転車を調達し、配送委託先の中小企業などに販売するか、リース契約で貸し出す。
住宅密集地が多い日本で、小回りが利く脱炭素の手段として使う狙いもある。
米国では電気自動車(EV)バン、欧州では電動の四輪自転車などより大型の車両を導入している。
日本ではEVの導入計画は示していない。
アマゾンは同日、米国で配送に使うEVバンが1万台に達したと発表した。
2022年末時点の2600台強から、1年足らずで4倍近くに増えた。
同社はEVバンを出資先の新興メーカー、米リヴィアン・オートモーティブから調達している。30年には10万台に増やす計画だ。
アマゾンは40年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにする目標を掲げる。
再生可能エネルギーの利用を増やし、22年の温暖化ガス排出量は前年比でわずかな減少に転じた。
委託先を除く自前の物流網が使う燃料は同社の世界全体の温暖化ガス排出量の約2割を占めており、40年の目標達成に向けて物流の脱炭素対応が急務となっている。