佐川急便は10月24日、DXを活用した総合物流機能の強化に向けた戦略的パートナーシップ協定を、グーグル・クラウド・ジャパンと締結したと発表した。

佐川急便が持つトータルロジスティクス機能を支えるデジタル基盤と、Google Cloudのデータ分析やAIなどの最新テクノロジーを組み合わせ、物流業務の自動化・省人化を推進する。

その第1弾として、ラストワンマイル配送におけるAIを活用した業務効率化に取り組む。

これまでは、繁忙期・閑散期に合わせた物量の増減や集配作業にかかる時間を加味し、経験を基に集配エリアを設定していた。

そこで佐川急便の配送のデジタル基盤をもとにGoogle CloudやGoogle Maps Platformを活用し、 AIによる集配エリアの最適化や過去のデータに基づく将来の集配予測、必要な人員リソースの適正化を検討する。

トライアルで導入したDXを通じ、総配達時間の短縮や車両台数の削減を検証し、効率的な配達ルートに変更したことで削減できる CO2排出量も確認していく。

協定の背景には、EC市場の拡大に伴う荷物量の増加やドライバー不足、再配達の増加による非効率な配送の深刻化がある。特に、配送拠点から荷受人へのラストワンマイル配送が課題で、将来的な労働力不足を見据え、さらなる改善が急務だとしている。