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2024/10/22

課題の軽貨物EV

三菱「ミニキャブEV」は、世界初の量産EVである「i-MiEV」の技術を活用した「ミニキャブ・ミーブ(バン)」にルーツをもつ軽バンEVの代表車種です。2011年12月から販売を開始した「ミニキャブ・ミーブ(バン)」は2021年3月に一般販売を中断しましたが、その間も日本郵便に車両を供給するなど、一貫して国内の軽バンEVニーズを支えてきました。
2023年12月にはビッグマイナーチェンジを受け、車名も新たに「ミニキャブEV」となり販売が開始されました。グレード構成は4シーターと2シーターに大別されます。
日産「クリッパーEV」は基本的なメカニズムを三菱「ミニキャブEV」と共有する兄弟車です。ただしグレード構成は異なり、4シーターと2シーターのほか、ボディ後方の窓が埋められたパネル仕様のルートバンの3タイプを揃えています。
「クリッパーEV」は各仕様に急速充電機能の有無でグレードが設定され、AC100Vコンセントは2シーターとルートバンにオプション設定されます。また、2シーターにプレ空調スターター機能付きキーレスエントリーシステムが標準装備となるのが「ミニキャブEV」と異なります(「ミニキャブEV」はオプション扱い)。
ホンダ「N-VAN e:」は当初、2024年春に発売される予定でしたが、生産体制の整備の遅れなどから2024年10月に発売が延期されました。一見すると、ガソリン車のボンネットバン「N-VAN」をEVコンバージョンしたかのように見えますが、「N-VAN」に比べてタイヤサイズが12インチから13インチへとひと回り大きくなっているほか、7インチフル液晶タイプのメーターが採用されるなど、EV専用モデルとしてつくり上げられています。
1人乗り仕様からホビー向けの4人乗り仕様まで4グレードが用意されています。ホンダの会員制サポートサービスのIDを取得してスマホに専用アプリを入れることにより、充電待機時間の設定など、多彩な充電機能が活用できます。なお、普通充電口に挿して使うACタイプの外部給電器(V2L)がオプションで用意され、そこからAC100Ⅴコンセントを利用できます。
ASFは自社で生産設備を持たず、外注先に製造を100%委託しているファブレスメーカーで、社名は「And Smart Future」に由来します。日本独自の軽自動車規格に合わせたモデルを開発しており、同社がゼロから作り上げた軽バンEVが「ASF2.0」です。
「ASF2.0」は2シーターのみの1グレード設定で、急速充電やAC100Vコンセントは標準装備となっています。基本的に物流事業者などのプロ仕様として開発され、リース販売のみとなっていますが、スタイリッシュなフロントマスクはホビーニーズも高そうです。